3Dプリンターが作りだすのは、「もの」じゃないんだ。
こんにちは、ものづくり系男子のAです。
僕はものづくりが好きです。
最近話題の3Dプリンターとかレーザーカッターとかがめっさ欲しいです。
50万円あったら、迷うことなく3Dプリンターとレーザーカッターと材料を買います。
ってくらいに好きです。
そんな僕ですが、最近こんな記事を見かけることが多いです。。。
それは、
「3Dプリンター」で何を作るの?
というもの・・
この記事を書いている人は、大体3Dプリンターの欠点などを挙げ、さらに3DCADを使うことのハードルの高さなどを挙げて、強度的にも、技術的にも、大して実用的なものは作れないから、結局人は既製品を買うんじゃないの?
ってことを主張されています。
この記事、僕は非常に納得がいきます。
実際、3Dプリンターやレーザーカッターで個人が既製品に近いレベルのものを作成して、日常的に使用する、というのは割と難しいと思います。
でも、これが3Dプリンターが一家に一台普及しないだろうという予測の直接的な原因にはならないと僕は思っています。
と、いうのも、僕は、3Dプリンター作るものって、本当は「もの」じゃないんじゃないかって思っているんです。
僕は3Dプリンターは
「楽しい時間」
を作るんだと思っています。
つまり、3Dプリンターの普及で、
「ものづくり」が「娯楽」になるんです。
人間にはもともと創造力があります。
子供の頃はみんなお絵かきが好きだし、主婦の人が手の込んだ料理に挑戦するのも、創造力があるからです。
大人になって、仕事や他の事に忙しくなると、そんな暇もなくなるから、絵なんて描かないし、何か「ものづくり」をするのは一部のクリエイターだけになってしまう。
でも、本来、人間には創造力があるし、創意工夫の欲求が少なからずあると思うんです。
そして、3Dプリンターがその欲求を満たす最高のツールになると僕は考えています。
もちろん、これには大きなハードルがあります。
そのハードルは「イメージ」と「基礎知識」です。
ものづくりの「イメージ」は相当良くないです。
デジタルクリエイトなどの「ものづくり」は、かっこいいみたいなイメージかと思いますが、
「つなぎを着て地味な金属加工」とか、
「ちょっとオタクっぽい人たちが好きでやっている」
みたいなイメージ。
ですから、多くの人たちがものづくりを楽しむには、クールでポップな印象をものづくりに対してもってもらうことが重要です。
もう一つ。「基礎知識」です。
ものづくりをやるには最低限必要な知識があります。
でも、矛盾することに、一度ものづくりをやってみてから、振り返る形で基礎知識を学ぶ方が圧倒的に楽しいんです。
だから、大抵の人はものづくりをする際に必要となる電子工作の知識とか、プログラミングの環境開発とか、工作機械の使い方とかでつまづいてものづくりに愛想をつかせてしまうんです。
以上をまとめると、僕の意見は、
(1)3Dプリンターはものづくりを娯楽に変える可能性がある。
(2)(1)となるには、2つのハードルがあって、「イメージ」と、「基礎知識」に関する現状を変えるか、個人で乗り越えなければならない。
というものです。
さらに言えば、(1)と(2)が満たされたとき、ものづくりに革命がおこります。
ものづくりを行う人口は今、非常に少ないです。
本当にごく一部です。
これが、社会に広まり、多くの人が「娯楽」としてものづくりをやると、想像もできないようなビッグウェーブが生まれ、想像もできないようなものを考え付いて作ってします人が現れるでしょう。
今、僕たちが日常的なものがそれら不特定多数の人たちによって再発明されたり、新しく生み出されたりするでしょう。
こんな可能性を3Dプリンターは秘めています。
でも、同時に2つのハードルを乗り越えなければ、これは難しいです。
そこで、僕はこの今、2つのハードルを下げるサービスを開発しています。
それは、「ものづくりのレシピ本」のようなサービスです。
ユーザーが作った「ものづくりのレシピ」を互いに投稿しあい、材料から作り方までを詳細にみせあうことができる、というものです。
たとえば、「紙飛行機」
と検索すると、すごくよく飛ぶ紙飛行機とか、ブーメランのように戻ってくる紙飛行機のおり方が出てくる。
たとえば、「クリスマスツリー」
と検索すると、ミニチュアのクリスマスツリーにLEDライトをピカピカさせる装飾の作り方が出てくる。
たとえば、「スマホケース」
と検索すると、スマホのケースの3Dプリンターやレーザーカッターのソースコードがでてきて、コピペするだけで、全く同じものを作ることができる。
というものです。
僕は3Dプリンターに期待している。
でもそれ以上にものづくりが娯楽となったときの革命的世界が楽しみでなりません。
以上、ものづくり系男子のAでした。